うつ回復のための運動療法
2009.04.28 |Category …曇り
今日は少し違うことをしてみようと思い、
スポーツジムのランニングマシン(と言うのでしょうか?)で走ってみました。
30分ずつの2セット走りましたが、
水泳とは違う筋肉を使うようでかなりフラフラになりました・・・
(うーん、年だなぁ・・・)
マシンで走ると、
体の感覚がおかしくなるらしく、
走り終えた直後、なぜか足が勝手に歩いていきます・・・(笑)
どんな現象でしょうか。
知っている方がいらっしゃったら教えて欲しいものです。
最近のマシンは親切ですね。
「残り時間10分」だとか、「現在の消費カロリー200kcal」という表示がマシンに出ると、つい頑張ってしまいます。
少し苦しいと思いながら運動している最中というのは、
病気のことなどは全く考えないで、ただひたすら体の動きに集中して目標に向かって夢中になっています。
それで目標が達成できると気持ちがいいものです。
マラソンには全く興味がありませんでしたが、
なんとなく走る楽しみがほんの少しだけ分かったような気がします。
以前の記事(薬に頼らずに)にも書いていますが、
うつの治療に運動療法というものがあります。
アメリカのデューク大学の教授が行ったうつ治療の研究の中で、
「薬なしで運動のみの治療」の方が「薬物療法のみの治療」よりも改善効果が期待でき、再発率が低いという内容のデータがあります。
なら、うつの治療は薬じゃなくて運動などに重点を置いたらいいんじゃないか?
と思えてきますが、医者は薬を処方することが仕事とも言えるので、
薬以外に重点を置いた治療を一番に勧める医者は滅多にいないでしょう。
一応は薬の効果は確認されていますし(ほとんど対症療法ですが)、
今の日本では、
まず薬物治療を行うことが基本であり常識となっているようですから。
薬がうつを根本から治せるものであればいいのですが、
現在の医学ではまだまだのようで、
うつの特効薬と呼べるような薬が出てくるのはまだ先のようです。
私は過去にかなりの種類の薬を処方され、副作用に悩まされたこともあって薬嫌いになっている訳ですが、
同じように考えている方は多いのではないでしょうか。
つい先日、NHKで「うつ病治療・常識が変わる」というタイトルで特集が組まれ、
うつの薬物治療において、多すぎる薬の処方が回復を妨げているケースがあるという内容のものでした。
医師の資質の問題だったり、利益追求による行為だったり、ということが背景にあるようですが。
このNHKの特集を見て私は改めて、
患者も勉強をして賢くならなければならない、
ということを強く思い、
最近言われている患者力というものの重要性を感じています。
何故か年配の方にはこういう概念があまり無いようで、私の母がその典型なのですが、
医者を神様のように思っているので病気のことに関しては母とは会話になりません。
(だから振り込め詐欺も年配の方がターゲットにされているのかもしれませんが。)
いろいろと話が脱線してしまいましたが、
私が実践してみて、
運動は本当にうつの回復には効果的だと自信を持って言えます。
元は私が受けているマインドフルネスというカウンセリングの先生から勧められたことなのですが。
運動に集中していると、
苦しいと感じ始めて少し後に、
なんとなく心地良さが広がるのが実感できます。
この感覚をつかめたらしめたもので、
回復は早いです。
鉛のように重くて、何もできなかった体が、
いつの間にか皿洗いも掃除も洗濯も(?)できるようになります。
(若干、嫌々ですが・・・これも考え方を変えて、家のためになる仕事を片付けられたと考えると少しは達成感がありますが。)
最初は気が重いですが、
思い切って動いてしまえば意外と体は動くものです。
(ただ、運動も度を超すと逆効果のようです。)
先ほど書いたアメリカの大学のうつ治療の研究ですが、
運動療法のみの患者の方が、薬物療法のみよりも再発率が極端に低い結果となったことに関して考察があります。
「薬を服用してうつから回復した患者は、”私は抗うつ薬を飲んで良くなった”と考えるが、
運動だけでうつから回復した患者は、”私は一生懸命にエクササイズプログラムに取り組んだ。容易ではなかったが、うつを撃退する事ができた”と考えるため、この達成感が自信につながり、気分を向上させ、うつを改善したと理解できる。」
という内容だそうです。
私の考えは、
まだまだ脳は未知の分野で、分からないことが多い。
だから脳に作用するうつの薬もまだまだ完成度が低い。
いつかは画期的な薬が開発されるだろうけれども、
今、特効薬が無いのであれば、
薬以外で、回復に効果的なことをしていくしかない。
といったところでしょうか。
●Thanks Comments
無題
私も出来れば薬はもういいよ・・・って思っているんですけど、飲んでるから動けるというメリットもあって。
減薬を目標に、漢方薬に変更しながらって考えています。
ヨガを続けていますが、身体がやわらかくなりました。
カウンセリングと催眠療法も試してみましたが、私の場合はPTSDが物凄い影響を及ぼしているそうで(+o+)
過去を封印ならいいのでしょうが、向き合う作戦で大失敗をしました。
カウンセラーの方も「もう少し落ち着いてから、カウンセリングに来てください。」って・・・。
ただのうつ病じゃないですね!と催眠療法士さんからは言われ、厄介だそうです。
絡んでもつれた糸をほぐす作業をする前に、もう少し状態を良くしてください。とアドバイスを受けました。
私も身体を動かす事を今年はせっせと行っています。
Re:無題
当たり前のことなのかもしれませんけどね。
うつはその当たり前のことができなくなるので厄介ですよね。
私も認知行動療法の問題点や過去の出来事と向き合って考えるカウンセリングを以前受けていましたが、合わないと思ったので今のカウンセリングに変えています。考え方を変えるために話し合うとか、問題点についてどんな風に捉えていけばよいかアドバイスを受ける、ということはしません。人の性格や考え方はそんなに簡単には変えられないと私は思います。日本のカウンセリングは認知行動療法が多いようですが、基本的には問題点を見つけ出して考え方を変えようというもののようです。わざわざ過去の嫌なことを思い出して、そのことに対する考え方を変えられる器用な人なら良いと思いますが、そんな人は結構少ない気もします。人によって合う合わないはありますしね。
無題
こんにちは、綺羅です。
運動療法ですか。良いですね^^
私もカトリック教会に行く時や学校に行く時なんかは歩いています。学校は流石に徒歩になりますが、教会は普段なら自転車で行く所を徒歩です。それから、菓子作りで「作る作業」に没頭しているのも結果的に良い効果を齎しているみたいです。腕をフルに使うので良い運動になっているのと、集中力の向上でしょうか。
そうですね。患者も勉強して行くのは大切ですね。ただただ、医者の言われるがままってのは考えものです。病気を治すのは患者本人であり、医者は手助けをする、後押しをしてくれるパートナーです。
患者力の重要性を強く感じる、私も感じています。せめて自分の飲んでるお薬がどういったものなのか、どういった作用と副作用があるかとか、理解、知っておくだけでもかなり違いますよね。
Re:無題
徒歩で長距離を歩くのも良い運動になりそうですね。
薬の勉強も難しいですが、
ある程度知っておくと医者と話をしやすくなることもあるので良いですよね。
最近、お元気そうで良かったです。
無題
初めまして、文章を拝読しました。
私は外国人ですが日本語の表現がうまくできないところがありましたら、ご了承してください。
主人(日本人)がうつ病が再発生しましたのでいまは入院中です。
今日は娘(もうすぐ2歳)を連れて、主人に会いに行ってきました、なんか十分に痩せたと思った、聞いたら、10キロも痩せてしまた。その姿を見て、私がつらいです。
主人がうつになって、もう1年半だった、勿論本人も辛いですが、家族としての私も辛いです。毎日、自分に頑張って、絶対治ると話しかけて、でもいつ完治できるか?私も分からない、いつから自分がよく眠れない日が続いてる。
明日はまた病院に行って、主人の休職のために診断書をもらわないといけない。
主人の昔の元気の姿がだんだん忘れてきました。
本当にうつ病の家族に対してのケアも大切だと思います。
はちみつさん、ずっと元気になさてください。
Re:無題
ご主人様は大変ですね。
看病をする家族にも相当な負担がかかりますから、
ランさんも体調には気をつけてください。
貴方がおっしゃるとおり、患者を支える家族へのケアを、社会全体がもっと考えていかなければならないですね。
うつ病の家族を看病していてうつ病になるということも聞くことがあります。
くれぐれも体調には気をつけてください。
また、
薬の服用以外で、うつ病の回復となるようなことを、
何かされていらっしゃるでしょうか?
うつ病の治療に薬はもちろんですが、
うつ病の患者はその他の療法も並行して行うと良いと、私は思います。
薬の治療だけではなかなか回復が遅いですし、再発しやすいとも聞きます。
HARU
こんにちは。このごろ落ち込み気味の彼は「健康な体にこそ、健全な精神が宿る」を口癖に、ジムに通い始めました。うつになりそうな自分を察知し、防ぐ意味でジム通いを始めたみたいです。
私も一緒にジムに行くようになって、とても元気になりました。
記事を読んで、「そういうことか~」と、ちょっと納得です!
Re:HARU
体を動かすと気分転換になりますし、本当に脳に良いようです。
病気になるまで私は運動を意識的にしたことがなかったですが、
今は病みつきになっています。
やはり有酸素運動です!
運動するとお腹がすいてたくさん食べるようになって、少し太り気味になってきたことがちょっとした悩みですが・・・
興味深い記事。ありがとうございます。
はじめまして。
運動療法について、検索するうちにこちらを拝見しました。
非常に興味深い記事で、いろいろ考えさせられます。
私は、IT系の職業なのでもはや職業病と言っていいほどですが、3年間治療を続けています。
運動したいという意欲があっても、引きこもり癖がついてしまって、ドアから一歩外に出るだけでも勇気が要ります。
非常に興味深い記事でしたので、トラックバックさせていただました。
よろしくお願いいたします。
はじめまして。
仕事が忙しいとなかなか運動をする時間が無かったり、余裕がなくなったりするかもしれませんね。時間が無い時は、軽いスクワットをするだけでも気分転換になりますからオススメです。個人的には腹筋や腕立て伏せなども頭がスッキリしてきて、脳の血流が増えるような気がしています。
医師は薬に限界があるということはなかなか言わないので、
患者が苦労させられているのではないかと個人的には考えてしまいます。
薬以外でも有効な治療法は多くありますが、
薬の処方が医師の仕事とも言えるので仕方がないことなのかもしれませんね。