少しずつ、少しずつ動き出す
2009.05.23 |Category …曇り
もちろん急に活動的な生活になった訳ではありません。
私がここまで動けるようになったのは、
今までにも書いていますが、
マインドフルネス心理療法を教えていただいたカウンセリングの先生と、それを探し当てた家族のおかげだと言っても過言ではないでしょう。
この心理療法と出会っていなければ、どうなっていたか想像がつきません。
本当に命を救われている思いです。
今では体が鉛のような感覚もなく、悩まされていた鳥肌や冷や汗もなく、幻聴(?)の症状もありませんが、
ほんの1、2年前は酷い状態でした。
少し、症状が酷かった頃を振り返ってみたいと思います。
当時は、
どんな生活を心がけなければならないのか分かりませんでしたので、
うつ病の治療といえば薬を飲んで寝たいときに寝るといった生活だったように思います。
仕事を休んで通院・療養していれば大抵の病気は良くなると思われがちですが、
うつ病は違うようです。
丸一日何もしない休息を数ヶ月とっていたのですが、
睡眠障害に悩まされ、
希死念慮と戦い、
リストカットも繰り返す、
という酷い有り様でした。
認知行動療法も合わなかったようで、
それを見かねて家族がマインドフルネス心理療法を探し当ててくれた訳ですが。
「うつ病は休んで、薬を飲めば大丈夫」とよく言われますが、
どうも誤解を招く言葉のような気がします。
軽い症状の方で薬との相性が合えば、そういったことも言えると思いますが、
ちゃんと薬を飲んで治療をしているのに、
なかなか良くならないと感じ、苦しむ方が多いように思います。
まだまだ脳は解明されていない部分が多く、
根本的な解決ができる薬も無いようですから、
仕方がないのかもしれません。
今では、テレビでうつ病について報道されるようになりましたが、
本当の辛さ、症状、治療方法というものは意外と知られていないように思います。
「こんなに辛かったが、なんとか克服しました。」と芸能人が話しているのを聞きます。
ですが、視聴者側の患者や家族の立場からすると、
本当の辛い時期のことを言っていないなあ、
どうやって克服できたのかよく分からないなあ、
などと思うのは私だけではないのではないでしょうか。
いつも、一番知りたい内容を言わないなあと思ってしまいます。
一人一人の境遇・考え方はまるで違います。
薬との相性も違います。
「回復のきっかけ」と言われるものも違うでしょう。
いつ訪れるとも分からない「回復のきっかけ」の状況を受身で待っていても、
来てくれる保証はありません。
それなら、
「回復のきっかけ」が来やすい努力というものも必要になってくるのではないでしょうか。
少し表現がおかしいかもしれませんが、
常に努力しているとチャンスを活かせる、というような格言もあります。
うつ病患者でも回復に向けての努力はできます。
体が鉛の様でも、できることはたくさんあります。
何もやる気が起きませんが、
やる気がなくても、嫌々でも行動してみることが大切です。
そうすると、
意外と体が動くものです。
ただ、
最初からハードな運動は逆効果だと思いますし、続きません。
私も最初は、
心理療法で教えてもらったスクワットやフリフリグッパーという少し変わった体操と、呼吸法をするくらいでした。
(呼吸法については以前書いていますので省略します)
当然、
2~3分でやめる時もありましたし、
何もしない日もありました。
家族から指摘されて嫌々やっていた訳ですが、
最初はこんな状態で良いと思います。
重要なのは、
回復することをあきらめずに、
行動に移して継続していくことですから。
だるいと感じていても、
ハードな運動はしていないはずです。
脳が勝手に、そう感じているだけです。
私にとっての「回復のきっかけ」というものは、
このちょっとした行動から始まったのかもしれません。
フリフリグッパーという体操はもしかすると非常に効果があるのかもしれません。
冒頭には、
「するだけで、やる気が出てくる運動である。」
と書かれています。
一風変わった体操ですが馬鹿にできません。
気分が爽快になってくるだけではなくて、
有酸素運動の効果で継続すると腰周りが引き締まってきます。
何よりも、
お金がかからず、外に出なくても良いので(外でやるには勇気が必要ですが)、
うつ病患者にとって、うってつけの(?)体操です。
●Thanks Comments
はじめまして
はちみつさんのブログ興味深く読ませていただきました。
「鬱と戦う息子の母の前向き日記」を更新しているさくら咲く日です。
受験や人間関係でおかしくなった息子ですが・・先生は病気か思春期危機か判断せず少量の薬で(ジプレキサ5MG)で
様子をみています。
とりあえず予備校にだして5日。朝は必ず嫌がります。でも自転車にのると・・仕方なく出て行っています。
でも・・家にいてもただ悶もんとするだけなんで、だすようにしています、頭の痛いところです。
また・・遊びにきてポチしますね!
初めまして
無題
呼吸法って大事ですよ。あと身体を動かす。
それに運動を始めるって、私は今年の目標だったから。
最初は5分ももたなくて(汗)身体が重いしダルい・・・って。
でも懲りずに毎日「今日は昨日より1分でも長めに~」と自分に負担をかけないように、やるようになってから、どんどん出来るようになってきて。
日課というか、習慣にしてしまえば慣れてしまうみたいですね。
今日はヤバイと思ったら、ヨガの呼吸法だけやってみるとか。
無理をしないのが、長続きのコツみたいですね。
やっぱり薬と通院だけじゃ、ダメなのかもって思います。
Re:無題
ヨガはあまり詳しくはないですが、以前にホットヨガというものに参加した時にウジャイ呼吸というのを教わりました。なかなか落ち着いてきますね。
最近はうつ病関連の本にも載っているのを見ます。
一流のアスリートもよくやるそうですから、もっと広まるべきですね。
応援します
私自身はうつと診断されたことはないのですが、一応「精神保健福祉士」でもあり、関連の仕事をしていました。学校現場にいた経験もあれますが、生徒のうつも増えています。昔は家庭内暴力や校内暴力、家出、非行として外に発散していたストレスは今、内向していますね。社会的な環境も手伝っているようです。・・・やはり経験をこういう場で公表してくれることは、うつ病の認知に大変有効です。応援します。私も別の立場でブログしてます。
Re:応援します
頭のリハビリのつもりで書き始めたブログでしたが、
どうせ書くなら同じように苦しんでいる方の何かの参考になればと思い、うつ治療に有効だと感じた事柄を中心に書いています。
関係の無い内容のことも結構ありますが。
今度ブログにお邪魔します。
無題
皆さん いろいろなご苦労がお有りなるのですね。
ところで今夕 久しぶり元得意先の友人と一年ぶり
お会いしてきました。双極性と言われてありましたが、
復帰されています。春先には不調期があるらしく数日休んだと申して
おられました。
なかなか友人でも根掘り葉掘り聞きにくいものです。また
ご本人もとても辛かったことは言おうとされません。
またブログでもとっても辛いことはナカナカ表現されない(しにくい)
環境があるようですね、
前出の友人は ナントカ瞑想法なるものにに「数十万円支出して 効果を出しておる」と
述懐していました。(具体的にどういうものか分かりませんが)
「三寒四温・ 一歩後退二歩前進」 各位が少しずつでも回復されることをお祈りします。
私個人はセロトニン再取り込み阻害剤などに一切反応せず→ベンゾジアゼピン系に
良い反応を示す体質です、多分古典的な不安神経症だろうと自己判断しております。
今の当面の課題は深夜節食をどう解決するか?です
無意識的に甘いものを 食べてしまします。しかも深夜一時から2時の時間帯です、
睡眠導入剤の作用かな・・・と勝手に思い込んでおります・・・
諸先輩のお知恵ご助言賜れば幸いです。
Re:無題
他の薬で過食となり、半年くらいで20kg以上太ったことはあります。
薬によって異常な食欲になることはよく聞きますね。
食欲亢進などの副作用を製薬会社が故意に情報提供せずに、問題となったこともあるようです。
明らかに薬の副作用だと考えられる場合は、
医師と薬の変更などを相談されるのが一番かもしれませんね。
異常な食欲を我慢するのは精神的に非常につらいものだと思います。
フリフリグッパー
フリフリグッパー、初めて聞きました。
絵から見ると、腰を振りながら手を開いたり閉じたり?
手と、腰周りっていうことで、確かに脳にも内臓にも効きそうですね(^^)
Re:フリフリグッパー
腰を振りながら手を開いたり閉じたりします。
人に習うか、映像で見ないとやり方が分からないかもしれませんが、
非常に簡単です。
毎日30分ほど行うと本当に腰・お腹周りが引き締まってきます。
フリフリグッパーのようなリズム運動は脳にも非常に良いそうで、
うつ病治療の運動療法とも言えるでしょうね。
無題
回復のきっかけは、自分が作りだせるのか、
他の誰かや、環境が与えてくれるものかも分からないです。
でも、きっかけが表れた時に、そのきっかけに乗れる自分でいたいですね。
少しずつ運動したり、脳をほぐしたりしているうちに、
きっかけに自然に乗れている感じもします。
私も、体が重いとか、気分が乗らないといって、きっかけを見送らずに、
少しずつの繰り返しで、きっかけに乗っていくのが良いと思います。
Re:無題
とにかく、
うつ治療は積極的にならなければ劇的に良くならないような気がします。
周りの理解・サポートも必要ですし、
患者本人の薬を飲むこと以外の治療の努力というものも非常に重要だと思います。
うつ治療は、未だに薬を飲むことだけしかしていない患者さんも多いでしょうし、
薬物治療のことしか話さない医者もまだまだ多い気がします。