無心
2008.08.22 |Category …曇り
日常生活を送っていると、様々な出来事があります。
嬉しい出来事や気分の悪くなる出来事。
生活の中で、
嬉しい事ばかりなら良いのですが、どうしても嫌な出来事も伴いますね。
無我夢中で何かに集中している時は誰にでもあるかと思います。
最近になってですが、私は
「無心」になって何かに熱中する事は、非常に良いと気付きました。
病気になる以前でも、そんな時はありますが、
「無心」になって何かに熱中して心地良くなっていた事は、
あまりなかったような気がします。
もちろん、仕事は誰でも集中しますが、
やはり、あくまでも仕事です。
私は、この
「無心になって何かに熱中して心地良くなる」
という事について考えてみました。
うつ病になると、よく疲れた状態になっていると言われます。
ある程度は、何も考えずに休息が必要だと思いますが、
休息した後は、
体を意識的に動かす事は重要だと実感しています。
(これは、カウンセリングの先生から教えて頂いたのですが)
すぐに仕事をすれば良いとか、以前のような生活にすぐに戻すというのではありません。
例えば、絵を描いてみるとか、日記を付けてみるとか、ペットを飼ってみるとか、運動などが良いと思います。
とにかく、何か行動をする事で気分が変わります。
医師の多くは薬の処方と世間話くらいしかしてくれないと思います。
そうではないお医者様もいらっしゃると思いますが。
全て医師まかせでも、人生の面倒を見てくれる訳ではありません。
私は、今周りの方々からの勧めでプールで泳いでいます。
勧められた当初は、正直、
面倒くさいなあ
という思いでした。
水泳は小学生の時以来ですから、20年ぶりくらいです。
海に行くことはあっても、本格的には泳がずに入っているだけでしたから。
プールに通い出して4ヶ月くらい経ったでしょうか。
私自身、こんなに続くとは思いませんでした。
泳いでいる最中、最近気付いたのですが、
「無心」
になっています。
全く何も考えていないという意味ではありません。
泳いでいる最中は、手の動きがこうだとか、足はもっとこんな風に動かす等、
素人なりに色々と考えています。
泳ぐという事に関して、無我夢中になっているのです。
他の事は一切考えません。
思考は、ほぼ全て手足の動きに向けられています。
うつ病の症状は出ているのかもしれませんが、泳いでいる時は全て忘れています。
プールには、身障者の方もいらっしゃいます。
体に麻痺している箇所があり、リハビリを行っていらっしゃるようです。
リハビリは想像を超える苦痛と、努力が必要だとよく聞きます。
しかしその方は、休憩無しに30分以上泳ぎ続けていらっしゃるのです。
血のにじむような努力をされたのだと思います。
ただ、驚いた事に、
苦しそうには全く見えません。
おそらく、最初は苦痛しか感じていなかった事が、
今は「無心」になって集中して、リハビリの中にでも楽しさを見出す事が出来たのだと思えてきました。
うつ病で長期間自宅療養されている方も多いかと思います。
私もその一人ですが。
個人的な考えですが、
自宅で療養していて、休息をとっているつもりでも実際には色々と考え事をします。
私がよく考えてしまう事は将来についてでしょうか。
症状がまだ良くなっていないのに、気分が沈んでいるのに、
将来を考えても、良い方向へ考えられるはずがありません。
まずは、自分が病気であるという事を自覚して、
判断能力が回復していない、気分が安定していないという事を
しっかり認識する事が大切ではないかと思います。
それから、何かに「無心」になって集中出来て、
心地が良いと思える事を見つけると、
毎日にメリハリがついてきて、気力が出てくるような気がします。
療養生活を続けていると、
どうしても人間、様々な事を考えてマイナス思考に陥りがちです。
私も、時々陥ります。
このマイナス思考は、薬では治らないのですよね。
少しだけ気力をふりしぼって、
無心になって熱中出来て、心地良くなれる事柄を見つけることで、
毎日が楽しくなってくるなら、
非常に良い療養になるのではないかと思います。
中でも、やはり体を動かす事は健康にも良いですし、
気分が爽快になります。脳を活性化する効果もあるようです。